秘密の庭 おふろに面する庭
この作品は、JAPAN GARDENING FAIR FOR 2006 Garden Design Contest 2005で佳作を受賞した作品です。
作品コンセプト
浴室空間は、私たちにとって欠かせない空間。
そこは単なる一日の汚れを落とすためだけの場所ではありません。
一日で唯一、全てから解き放たれ、自分と向き合うことのできる空間です。
そんな空間に面した“秘密の庭”。
何も飾らない姿で庭と対面した時、人は多くのことを思い、考え、悩み、物思いに耽ります。
『自然との対話の中で、癒しや安らぎを得て、素直な自分と出会う』そんな空間を想い描いて造り上げました。
作品説明
元々、この庭の中央部には浄化水槽が埋蔵されており、3つのマンホールが露出していました。
これを上手く隠してくれたのが、すのこ状のウッドデッキ。
建物と平行に貼り付けることによって、深みや奥行き感を造り、木の温もりや優しさが、無機質なマンホールを違和感なく覆い隠しています。
このデッキを中心に造り上げた足場には、工場廃材として出された枕木や裏庭から拾い集めた石などを使用。
既存材を使用することで、費用削減はもちろん、古材が持つ独特の風合いが、いかにその現場の空間や風土・地域性を生み出せるかを追求しました。